「グループホーム」を検索すると、高齢者向けと障害者向けの情報が混ざって出てきて混乱した——という声をよく聞きます。実は「グループホーム」という名前のサービスは2つの別制度に存在します。この記事では、その違いと、障害のある方の住まいを探している場合にどちらを見るべきかを整理します。

「グループホーム」は2種類ある

高齢者のグループホーム 障害者のグループホーム
正式名称 認知症対応型共同生活介護 共同生活援助
根拠法 介護保険法 障害者総合支援法
対象 原則65歳以上で認知症の診断がある要支援2・要介護1以上の方 知的・精神・身体障害、難病のある方
目的 認知症ケア 地域での自立した生活の支援
費用のしくみ 介護保険の自己負担(1〜3割)+実費 応能負担(非課税世帯0円)+実費
申請窓口 市町村の介護保険課・地域包括支援センター 市町村の障害福祉課・相談支援事業所

名前が同じだけで、対象も窓口も費用のしくみもまったく別物です。検索するときは「グループホーム 障害者」と付けると、目的の情報にたどり着きやすくなります。

老人ホームとの違い(高齢の親目線での比較)

「老人ホーム」(有料老人ホーム・特別養護老人ホームなど)と障害者グループホームを比べると、根本的な発想が違います。

  • 老人ホーム:介護を受けるための施設。食事・入浴・排泄の介助が中心
  • 障害者グループホーム:自立して暮らすための住まい。本人ができることは本人がやり、足りない部分を支援する

障害のある方のご家族が「将来は老人ホームに」と考えているケースがありますが、老人ホームは原則高齢者向けで、若い障害のある方は対象になりません。40代・50代の障害のある方の住まいの受け皿は、障害者グループホームです。

「親と子、両方の住まい」を考える時期のご家族へ

このページにたどり着いた方の中には、「高齢の親の施設」と「障害のある子の住まい」を同時に考えている方もいらっしゃるはずです。実務上のポイントは2つです。

  1. 窓口が違う:親は地域包括支援センター、子は障害福祉課・相談支援事業所。それぞれ並行して相談を
  2. 子の住まいを先に安定させる:親の介護が始まると、子の生活支援を担う人がいなくなります。子のグループホーム入居(または体験開始)を先行させると、親の介護に専念できる体制が作れます

65歳を超えたらどうなる?

障害者グループホームに入居している方が65歳になっても、直ちに退去にはなりません。介護保険優先の原則はあるものの、それまでの生活の継続性が考慮され、引き続き障害福祉サービスとして利用を続けられるケースが多くあります(市町村判断)。「65歳問題」の詳細は別記事で解説しています。


柏市の障害者グループホーム「ぶしぞうの家」は、障害者総合支援法にもとづく共同生活援助の事業所です。「親の介護と子の将来、どちらから手をつければ」というご相談も、地域の関係機関と連携しながらお受けしています。